映画「夜明けの祈り」の前提知識について

「夜明けの祈り」という映画をみてきた。本日公開開始の映画のようだ。

正直言って、かなり難しかった。なにが難しいかというと、背景が難しいのだ。具体的には下記3つがよくわからなかったのである。

 

ポーランドの当時の状況

②修道女のいう罪

③主人公の職業的な立ち位置

 

この映画はフランスとポーランドの合作だそうなので、観客はフランスとかポーランドとかを想定しているんだと思われる。なので、ヨーロッパにおける第二次大戦の戦前・戦中・戦後の状況とかそんな感じのことは観客は当然持っている前提で作られているんだと思う。日本で義務教育を受けたら、第二次大戦では日本が敗戦したり、その前には原爆を落とされたり、空襲を受けたり、沖縄戦があったことや、戦後はGHQ支配下に置かれたりしていたことは小学生でも知っているし、そんな感じなんだろう。しかし、高校おいて授業を放棄し、学研マンガ「世界の歴史」を同級生から借りて受験対策をしたのみの私にとっては、戦後のポーランドの状況というのはちょっとハードルの高い話であり理解が追い付かないのである。そこで、ちょっと調べたりしてまとめたりして、事後的ではあるが「夜明けの祈り」を理解しようと努めてみることにした。

 ポーランドの当時の状況

私がポーランド第二次世界大戦で思い浮かぶのは、「地下水道」という映画と「戦場のピアニスト」という映画である。どっちもかなり前に観たきりでうろ覚えなんだが、とりあえずポーランド人がばんばん悲惨に死ぬとか街が瓦礫の山の廃墟みたいになってるみたいなイメージを覚えている。あと、ナチスポーランド侵攻により第二次大戦が開戦したのは高校の時、世界史の授業で聞いた気がする。(前述と矛盾するが、放棄したといっても多少は授業にでていたのである)

 

インターネットでざっと調べたところによると、第二次大戦開戦早々にポーランドはドイツに占領され、ドイツとソ連に分割されてしまったようだ。

 

「9月10日、ドイツ軍はポーランド主力を破り、わずか1ヶ月でポーランド占領に成功した。またソ連独ソ不可侵条約の密約にもとづき、東側からポーランドに侵攻し、ポーランドはドイツとソ連によって分割されてしまった。」

世界史の窓より http://www.y-history.net/appendix/wh1505-016.html

 

その後、レジスタンス活動を行っていたようで、1944年にはワルシャワ蜂起という大規模な蜂起を行っている。蜂起はドイツ軍により鎮圧されてしまうのだが、蜂起に対する報復としてワルシャワは徹底的に破壊されてしまったそうだ。

戦場のピアニストで観た廃墟はこの結果によるものだったらしい(基本的な知識がなかったので、戦場のピアニスト自体あまり理解できてなかったことが発覚した)。地下水道の方はそのワルシャワ蜂起自体を題材にした映画で、ポーランド人がばんばん死ぬという印象はまさにその通りで、ポーランド蜂起軍の死者数は約18万〜25万人と言われているそうだ。

 

最終的に第二次大戦でドイツは敗戦したわけだが、その後、ポーランドソ連の占領下におかれる。

夜明けの祈りは1945年のポーランドが舞台なのでちょうどこの頃の話なんだと思われる。映画では具体的な地名は出てこなかったが(たぶん、字幕に出てこなかっただけでセリフではあったのかもしれない)、実在したマドレーヌ医師の赴任先はワルシャワだったので、戦争が終結した直後のワルシャワとそこから車で行ける距離の修道院が舞台ということなんだろう。

 

現代的なイメージで言うと、戦争終結直後のイラクに派遣されている医師がエスコートもない中、夜抜け出して治安の悪い辺境の町に診察に行っているようなイメージになるのだろうか。そんでその地域では治安維持を本来担うべき占領軍が暴虐な行いをしているってかんじ。かなりあぶねーって感じである。映画の中でマルチダが上司に「ソ連軍に銃殺される可能性もあった!」と怒られていたが、そりゃそうである。その後、主人公はこっそり通い続けるために、自転車で修道院に通っている。自殺行為である。

 ②修道女のいう罪

検索していたら非常によい解説がでてきた。

映画をみていて、正直信仰の話というのがいまいちピンとこなかった。

罪はソ連兵だろとしか思えないのと「修道女が妊娠したのが世間にしれたら修道院が閉鎖されてしまう!」みたいなことを修道女の一人が言っていたあたりで、別に信仰の問題じゃなくて修道院の存続とか体面とかの話なのでは?みたいな気がしてしまっていたのである。修道女の中には体を触らせない・肌を見せないと決まっているから診察を受けないという人もいて、それは確かに信仰の問題なのかもしれないが、どうも釈然としない感じがあった。

しかし、この解説を見るとなるほど、そういうもんなのかと思えた。

 

この修道院の具体的な宗派名は映画ではでてこなかったが(服装とかで観る人がみればわかるんだろうけど)、監督がベネディクト派修道院で勉強したといってたのでベネディクト派がモデルなのかなと勝手に思った。ざっとインターネットで調べてみたところ、ベネディクト派というのは戒律が厳しくて有名なようだ。世界史の窓には『修道士は「祈り、働け」をモットーとし、「清貧・純潔・服従」を理想とする禁欲生活を送る。』 http://www.y-history.net/appendix/wh0604-003.html と書いてあった。理想に純潔が入ってるあたりで、修道女が妊娠してしまったってのはすごく罪って感じなのだろう。

 

でも、ここらへんの感覚を理解するってのはやっぱり私にはちょっと難しい。

現代だとどんな話に置き換えられるのか考えてみたがいまいちいい例が考え付かなかった。そもそもこのシスターたちはなぜ修道院に入ろうと思ったのだろうか?信仰心が篤かったからなのか、家が貧しかったからなのか、この時代のポーランドにおいて修道院ってどういう人が入るもんなんだろう。信仰心が篤い人だったらすごい罪の意識にさいなまれそうだが、生きるために仕方なく入った系の人だったら罪は感じなくて済むのかもしれない。シスターの中にはソ連兵を想っている人もいたから、いろんな人がいるのかもしれない。

 ③主人公の職業的な立ち位置

 「フランス赤十字は負傷したり収容所に入れられたりしていたフランス人を介護し母国に送り返すために派遣されていました。赤十字とはいえ、その対象はあくまでもフランス人だけ。」ということらしい。この記事に書いてあった。

人道的な面は置いといて、正直、そういう立場の人が現地の人を診ちゃうって職務上はけっこうまずいことと言えると思う。

職務を逸脱した行為だし、主人公がその過程でうっかりソ連兵に殺されたりしたら国際問題になる可能性がある。あと、休息時間に休息とらないで、業務時間に業務出来ますか?みたいな問題もあるし。主人公自身も危険を冒して修道院へきていると発言する場面があるが、治安的な意味だけでなく職業上の危険というのが大きいと思った。

 

修道院に通っていることがばれて上司に怒られるシーンで「本国に送還されたいか!」みたいなことを言われていた。現代的な感覚としては明らかに送還すべきだと思えるレベルであるが、送還されず始末書で済んだのは私の感覚がおかしいのか、当時は今よりそういうことに緩かったのかはわからない。もしかするとフランスでは緩いとかなのかもしれない。

 

パンフレットを読んだり、非常に雑ではあるが当時の背景とかを調べたりしたら、まあなんかちょっと内容の理解がすすんだ気がする。特に青木保憲氏の解説は非常に理解を助けてくれた。私は何も調べずにいきなり映画を見て爆死したが、これからご覧になられる方はぜひ読んでからいかれることをお勧めします。

黒革の手帖(2004年版)レビュー ~武井咲ちゃんが美しすぎるので~

www.tv-asahi.co.jp

武井咲ちゃん版(2017年版)黒革の手帖、めっちゃ面白いですね!

わたし、米倉涼子さん版黒革の手帖(2004年版)が最高に好きだったんですけど、2017年版も最高に素晴らしくないですか。

ところで、今、2004年版を見返してるんですけど、「あれ?なんか昔と印象が違うな?」って思うとこが多々あるんですよね。2004年当時、私10代だったんですけど、そのころ理解できてなかったところがけっこうあったんですが、今みると理解できるようになっててドラマから受け取るメッセージが違うからなんだと思うんですけど。

2004年版をリアルタイムで見てた頃、私、ひたすら仲村トオル米倉涼子のラブシーンが好きだったんですよ。仲村トオル版の安島さんまじでかっこいいですよね。普段はクールで飄々としつつ、ラブシーンでは情熱的だし、ピンチには必ず助けに来てくれる。支店長が店に押しかけてきたときに、支店長を投げ飛ばした瞬間のかっこよさ、もう私も吹っ飛びそうですよ。そして、警察を呼ばないで、事情があるのと言う元子に「見ればわかるよ」と一言返すクールさよ。13年たっても色あせないかっこよさですわ。

でも今回みてたら、その前のシーン、元子がアイスピック振り回しながら啖呵をきるシーンのが印象に残るんですよね。

「なにが男の一生よ!窓際だって男の一生には変わりないじゃない!」

「私は掴んだものは二度と離さない。反省もしないし、謝罪もしない。とっとと帰れ!」

いや、昔もこのシーンみてかっこいいとは思ってたんですが、今みるとかっこいいだけじゃなくて、米倉版元子の必死さみたいなものをすごく感じるんですよ。髪を振り乱して、アイスピック振り回して、たった一人で自分よりも強い相手(この場面の場合は体力的にね)に立ち向かっていくところがまさに2004年版における元子を象徴しているな~と。

2004年版てなんていうか、すごく雑に言うと「女の自立」みたいなものがテーマだったのかなあ。

「誰の囲われ者にもならない」「自分の店っていいものよ」「所詮あなたは操り人形」「自分の力で上へ」「誰よりも強く自由に」

ここら辺の元子のセリフ、10代の頃は全然わからなかったんですけど、今は何言ってるかわかりますね。誰かの力を借りたら、その誰かのいいなりにならなきゃならない。誰よりも強く自由にあるために、決して誰も愛さないし、囲われたりお店を買ってもらったりしないというのが元子のポリシーなわけなんですよね。男に人生を左右される母をもったからの考えなんだろうかしら。

ほんで、波子と市子という2人の女性が元子と対照的に登場する。

市子は自分の力で生きる元子をまぶしく思いながらも、男への未練を断ち切れない。一時は楢林と別れても、また、自分の意志で楢林の愛人へ戻っていく。

また、波子は元子とは対照的に、欲しいものは人に買ってもらうわけですよ。男に貢がせりゃいいと思ってて、そのためにある程度自由が拘束されるとかはたぶん構わないんですよね。うまく男を操って自分の望みをかなえることがうまい生き方と思ってる。

ところで、黒革の手帖って女同士の戦いが見どころと言われてる気がしますけど、2004年版てあまり女同士で戦ってなくないですか?たぶん女同士の戦いって波子との戦いを指してるのかと思うんですけど、波子ってレベルとしては長谷川とか楢林先生の使い者だし、元子が主に戦ってるのって長谷川とか楢林先生のレベルだし、レベルが違う感じがする。2004年版は元子以外の女性は男性の添え物ポジションで、元子一人が男のレベルのリングで戦ってるという感じがします。

まーそんな感じで2004年版は強い意志を持った女が強く自由に生きるために、髪を振り乱しながら必死で戦っていく話なんだなあと思ったんですよね。全てを失いながら、転がり落ちながら、それでも必死に戦う姿、戦い続ける姿が本当にいいんだなあと。

ラストの安島さんとの別れのシーン、昔は理解できなかったんですけど、あのシーンもまたいい。特に、別れを告げた元子に安島が縋るシーンで元子が安島に放つ、「私に愛人になれっていうの?」の一言。象徴的だなと思いました。未練や年月の重みを断ち切れず、愛人に戻っていった市子もいるわけです。安島の都合の良さを決して許さない強さ、愛人でもいい、あなたが好きってならない、それを自分に許さない強さが元子の強さなんだろうなあ。

2017年版についてもいろいろ書きたいんですけど、まだ序盤なんでそんなにかけることがないですが、武井咲版の元子は米倉版に比べて軽やかでミステリアスな感じがします。楢林先生に抱きすくめられても余裕の笑顔、妖しく笑いながら恐喝を進める武井咲。意味ありげな目の動きにゾクゾクしちゃういますね。楢林先生が50万円か?といった瞬間、鼻で笑うシーンがかっこよすぎる。5000万円は波子の店のの権利を放棄すれば払えるでしょとファイナンスの指導付き。今のところ安島さんの影が薄いので、今後の登場が楽しみ。武井咲ちゃんすごく好きになりました。来週もまじで楽しみです。

 

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2004年版、長谷川が安島さんに「お前、再婚しろ」と言っていました。再婚なの?

 

マギは大人向けの物語 【マギ34巻】 レビュー

最近、エネルギーがたりなくてレビュー書く気持ちになれなかったんですけど、今日きっかけがあって「これは書かねばなるまい!」と気持ちがたぎりました。

きっかけとなったのはこのブログ。

あれ、これってマギのテーマじゃない!?

レビューを書かねば…!

 

34巻の展開

・みんなルフに還る会、圧勝

・モルジアナとアリババのナイスカップルぶりに胸キュンしすぎて胸が苦しい

・僕らはみんな死んでいる

・大乱闘聖宮決戦はじまるよ!

レビュー

✔  みんなルフに還る会、圧勝

ここは特に感想ないです。

みんな、シンドバットの考えに影響されちゃってるんですよね。

ついでにこれもシンドバットの願望によるものですよね?

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マギ 34巻より

✔  モルジアナとアリババのナイスカップルぶりに胸キュンしすぎて胸が苦しい

ここ、最高です。

ナイスカップルぶりも素晴らしいんだけど、同時にモルジアナの成長ぶりがみれるところもいいです。

アリババへの告白には号泣してしまいました。

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マギ 34巻より

感情っていろんなことを経験したりいろんな人と出会って初めて生まれるものですよね。自分がどういう人間なのか、何が好きで何をしたら幸せなのか、またその逆なのか。それって経験してみて初めてわかる。奴隷の頃はひたすら虐げられていたモルジアナ。解放されてみてもしたいこともわからなかった。そんな彼女がアリババやアラジンとともに過ごす中で自分を知っていった。よくぞここまで成長してくれた…。幸せになってモルジアナ…!という気持ちで胸がいっぱいになりました。

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マギ 34巻より

このシーンは号泣でした。

あと、巻末おまけもよかったです。

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マギ 34巻より

これ、すごい大事なことだと思う。

私自身、20代前半ぐらいまでの若い頃って、相手に全部合わせたいとか相手の役に立つことが幸せとかなりがちだったんだけど、でもそれって相手に決定を丸投げしてただけだったなと今は思っています。

自分がどうしたいのかは自分で決める。その上で違う意見をもつ相手とどう付き合っていくかってことが大事なのだなと。

そして自分で決めるためには自分がどんな人間なのか自分で知る必要があると。

モルジアナのシーンは全部つながっていると思います。

✔  僕らはみんな死んでいる

白龍&ジュダルとともに聖宮に乗り込むシーン。

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マギ 34巻より

ちきりんさんのブログのメッセージとつながっていると思ったのはここ。ちなみに、32巻のレビューで触れた「アリババとの対決後アラジンと白龍が話すシーンに匹敵する名シーン」というのもここ。

マギには基本的に自分と他人の切り分けが強くメッセージとして打ち出されていると思います。以前のレビューでも書きましたが、34巻では強く発信されているなあと。上で触れたのモルジアナのシーンもその一つですし。

anastasia1997.hatenablog.com

 違う背景と違う思考をもった人間たちが集まって惹かれ合ったり憎しみ合ったり。その上でどうやって物事(国であったり会社であったり家庭や人生であったり)を前に進めていくのか。その土台は自分の意思決定であり、かかわる他人の意思決定であるわけです。その二つは近い時もあるけど基本的に全く別のもの。じゃあどうやって、その溝を埋めていくのか、それとも決別するのか。

この自分と他人の違いって割と大人にならないとわからないものな気がします。それこそ、私自身、思春期ぐらいまでは自分と他人の違いは判らなかったし。そういう意味ではかなり大人向けの漫画だなと思います。

✔  大乱闘聖宮決戦はじまるよ!

ここも面白かったですね~。

シンドバットおじさんとの対決の始まりです。

先鋒ジュダル君。彼もいつの間にかトラウマを乗り越えてくれててよかったです。

初期のいっちゃってる感じもわりと好きでしたが。

アリババと二人で旅してた頃も、わりとほんとに怖いくらいでしたが。

 

まとめ

言いたいことはだいたい書いちゃったんですけど、マギって本当に大人向けの話ですよね。かなりメッセージ性の強い物語だと思います。モルジアナの話とか白龍の言ってることとか、私が、もし10代でよんでたらわからなかったと思う。30代で読んでるとめっちゃおもしろいです。なんかふと、るろうに剣心思い出しました。

 

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いいセリフは白龍がいうって決まってるの?

天空の玉座 青木朋(著) ミステリーボニータ17年5月号 感想(ネタバレあり)

最近なにをしても楽しくなくて、むしろ楽しいって感情がなんだったか思い出せないです。(天空の玉座を読んでいる瞬間は楽しいですが)

全てのことにやる気がないんですが、それでも天空の玉座レビューだけは書かねばならぬというなぞの使命感を持っています。

発売日当日にボニータ買ってるのに書くの遅すぎですが、今号も感想をつづります。

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今号のダイジェスト

・モンゴル人の馬愛

・珊瑚ちゃん蒙古へ

・蓬莱、宝石をねだる

・てきをたおして馬をうばいにげる!!

・BASARA15巻

感想

アルタンとの再会きたー!!!続きが楽しみすぎる!

ついにお互いの正体が明らかになり、次号はどうなるのでしょうか。

私、BASARAが大好きなんですけど、BASARAを初めて読んだのは連載が終わってからなんですよね。

だから、15巻の更紗と朱理がお互いの正体を知った瞬間みたいなあたりをリアルタイムで読んでないんですが、連載で読んでると更紗と朱理が戦場でであう、次号へつ続くみたいな展開じゃないですか。めっちゃ疑問なのが、「え、ここで次号につづくで、別冊少女コミックの読者のみなさん、どうやって一か月生活してたの?」ということなんですよね。

待てないだろ!!!

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BASARA 15巻より

今号のアルタンと珊瑚の再開も次号が気になりすぎるひきですね。

この二人なら正体がわれても悪い感じにはならなそうですが。

潮格さんの救出にアルタンが乗り込んでくるのかと期待してましたが、違う形の再開ですがこれはこれで素晴らしい!

とりあえず、次号以降は藩をぶっとばして、蒙古の地やそのほかへの毒物の汚染をストップしなくてはなりませんね。珊瑚とアルタンがタッグ組んで暴れまわることを期待します。

そして珊瑚はアルタンに恋に落ちてほしいです。

かっこいいアルタンときゅんきゅんしている珊瑚がみたい。

それにしても藩は悪いですね。

でも経済学を学んだ身としては、藩は悪いけど合理的に行動してるだけだろって気もしてしまい、悪いのは国のシステムだろって気もします。でもやっぱり藩は悪いですけど。

あと、お兄さん意外に人の心をまだ持っているような気もしてきました。

彼がなにを考えているのかは重要な懸案事項ですね。お兄さんとアルタンがぶつかったらどうなるのだろ~。

ともかく次号が楽しみです。

  

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天河22巻はリアルタイムで少コミ読んでいたし、ユーリが正体をばらしたとこでひきの上、次号休載だったのは辛かった。

 

池田理代子-「ベルばら」とともに-』展とオフィシャルブックの感想

池田理代子-「ベルばら」とともに-』展

池田理代子-「ベルばら」とともに-』展に行ってきました。

結論から言いますと、本当に行ってよかった。

集中して見すぎて疲れ果てるほどよかったです。全部みるのに一時間半くらいかかりました。

www.asahi.com

良かったポイント

全編を通じて池田先生の強さや強くありたいという思いを感じた。女に学問は必要ないと言われつつ進学した筑波大、学生運動、自立。誇り高く生きる女性が描きたいと思って描いたベルばらは女子供に歴史物はうけないとの編集部の反対を押し切って描いたと。最近、どう生きるべきかと考えることが多々あるんだけど、展覧会では池田先生の強く生きること、美しいものを愛すること、自立すること、それが重要と示されているようで胸が熱くなった。

パネルにオスカルの命日が1789/7/14と書いてあって泣けた。バスティーユ陥落の日だから当然なんだけど、パネルに書いてあるのを見て初めて気づいた。

・原画を見ながらストーリーを思い返してやっぱり泣きそうになった。

オルフェウスの窓が一番好きなので、大きく特集されてて嬉しかった。でも、音楽中心の編集だったので、ユスーポフ侯にスポットが当たっていなかった。私はあの3兄弟がとても好きなので原画みたかった…。

・カラー原画の展示もあってともかくきれい。物販では複製原画も販売あり。オルフェウスの窓の複製原画ほしいな…。オフィシャルブックは買った。

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オフィシャルブック

 これも読み応えあり。買ってよかったです。連鎖的にベルばら13巻と王妃マルゴ全部買いました。特に面白かったのが、池田作品×音楽の解説とよしながふみ的「ベルばら」論。あと、池田先生のインタビューと対談。

面白かった点

オルフェウスの窓のユリウスの子供のエピソードの構想があるらしい。すごい読みたい。外伝のように作画が別の人でもいいから描いていただきたい…!ヴェーラやリュドミールのその後の話やユーベルの話も構想ありと昔どこかでおっしゃていたような。本当に読みたい。池田作品の女性キャラの中でヴェーラが一番好きな気がする。展覧会でもオフィシャルブックでも一切彼女に触れていないのはなぜだ。

・よしなが先生はアンドレのダメさ加減が好きらしい。宗像コーチも藤堂先輩もしくじらない、だけどアンドレはしくじりまくる、と。そういわれてみるとアンドレ、だめだな…!私もアンドレがかわいく思えてきた。今まではアンドレを特に意識したことはなくて完全にアランが好きだった。

池田理代子全作品リストの年表が面白い。池田先生の年表と共に少女漫画史の年表が載ってる。萩尾先生と吉田秋生先生の息の長さは尋常ではない…。70年代に既に名前が出てきて2017年現在も本屋で平積みされるレベルの連載持っているなんて…。90年代、BASARAとふしぎ遊戯がしっかり入ってて嬉しい。

池田理代子×音楽の解説ではオルフェウスの窓にスポットがあたっている。言われてみれは確かに交響曲みたいな作品。「時よ…この街の上だけはわけてもゆっくりと祝福をこめて通りすぎるがいい」。名作すぎる!と思わず声に出して叫んでいた。

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まとめ

 私が高校の時、すごく行きたいと思ってた海外の場所っ3か所あって、アテネ、ケルン、そしてレーゲンスブルグだったことを思い出しました。アテネとケルンは世界史の資料集で写真がでていてすごくきれいだったからなんだけど、レーゲンスブルグはオルフェウスの窓の影響です。ヨーロッパなんて年に何回も行ってた時期があるのにこの3つの中で行ったのケルンだけである。レーゲンスブルグに行かなくては…と思った。いつかと思ってもう15年たってしまっている!

 小学校の頃、伝記漫画でマリー・アントワネットを読んだことがあるんだけど、マリー・アントワネットが伝記になるほど注目されたのはやはりベルばらありきのことななのかなと頭をかすめました。(その付近の歴史の重要度でいったら夫のルイ16世マリア・テレジアが来るような気がする。※)そこら辺の影響力や少女漫画という文化を作り上げた功労者として池田先生が伝記になっていいんじゃないかって気がします。

 

※今、学習漫画 世界の伝記シリーズをみてきたら世界史的な重要人物というよりは有名な人を紹介してる感じですね。

 

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ベルサイユ宮殿とエカチェリーナ宮殿は行ったのに…!

天空の玉座 青木朋(著) ミステリーボニータ17年4月号 感想(ネタバレあり)

ますます盛り上がってきた、4月号!
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今号のダイジェスト

・蓬莱投獄

・少年の日の思い出

・員キョウと田安さんの意外な出自

・しおらしい蓬莱が怖い

・潮格さんがかわいい

・アルタンとの再会がすぐそこに迫っている匂いがする(私の願望)

感想

先月号から始まった蓬莱のセンチメンタルジャーニー編、めっちゃおもしろいですね。

蓬莱を含め、宦官たちの背景や心情が描かれていますが、彼らがいろんな側面から描かれてるのが天空の玉座の面白さだと思います。

東ショウの宦官たちは珊瑚の父ちゃんを殺したり、ひどいこともしている人たちなわけですけど、別に凶悪残忍な人たちなわけでもないんですよね。

蓬莱のことを慕っていたり、仲間内どうしで助け合っていたり、優しい感情も持っている。

彼らは一見きらびやかでエリート風なわけですが、でも宦官である以上、どこかで過去の人生と決別を告げた人たちなわけです。

そこら辺のギャップがなんとも悲しく苦しいなあと思うわけですが、それが一番濃厚なのが蓬莱なのかもしれない。

 

少年の日の思い出を語る蓬莱が悲しいですね。山河と詩の美しさがそれを余計引き立てています。ていうか、蓬莱が詠じている詩、すごくきれい

これかな?

 

江楼にて感を書す

 

染み入るような寂しさと美しさがあります。

クーデーターの時、蓬莱は娘娘側について珊瑚たちを裏切ったわけですが、それってもうクーデターなんて起こしたって彼にとってなんにもならないからなのかなぁと思ったり。

もし仮に娘娘が廃されても、彼の家族や失った体や苦しみながら生きてきた時間が戻ってくるわけではないし、むしろ自分が築いてきた場所を壊されるかもしれないわけです。

病イのことを棚ぼたといってましたが、血の滲むような思いで今の場所に上り詰めた蓬莱からしたら、棚ぼたの子供にそんなことさせてたまるかという思いがあったのかなぁ…などと思いました。

 

話がかわりますが、王朝物ですから、宦官vs官僚の政治闘争は楽しみですよね!

蓬莱のターンが待ち遠しい。

アルタンとの再会が近い予感がしてますが、宦官vs官僚のなかにぶっこんでくるアルタンを期待しています。

 

女官長が変な頭って言ったときに、さりげなくフォローする珊瑚がいいですね。

蛮族なんて十把一絡げなのはよくない!でも女官長は固いとこあるけど本当は優しいよね。
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ともかく来月もめっちゃ楽しみです!

 

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そうか、そうか、つまり君はそういうやつなんだな。

 

静かに強く苦しみを表現する名シーンランキング

私は場面を見事に切り取った描写をコレクションするのが好きです。

漫画でも歌でもそうなんですけど、そこで描かれている情景や登場人物の心情を完璧に表現しているワンシーンとかワンフレーズってあると思うんですよね。

それは大抵の場合、あまり強い言葉やモーションは使われていないんだけど、でもその一言が、その行動が、その表情がその場面の本質を表しているような描写です。

「会いたい」と100回書くよりも、「別に会う必要ない」からの「だけどそれじゃ苦しくて」が伝える「会いたいという気持ち」、みたいな。

そういうのに出会うと、「これはすごい...!!」みたいな気持ちになります。

最近読んだ漫画でこりゃまたすごいのがあったんでランキング作ってみたくなりました。

静かに強く苦しみを表現する名シーンランキング

息が止まるような、時間が止まるような 、人の心の深淵を見事に描写したワンシーンランキングです。少女漫画限定です。

選考基準は100%私の好み。 

6位 失恋ショコラティエ 冒頭の失恋シーン

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失恋ショコラティエ1巻より

 

悪い予感が的中して、付き合っていたはずの人が去ってゆく。暗やみの中で深々と音もなく降る雪。

第1話でこのシーンがあって、物語に引き込まれました。

失恋て、口で言えば簡単だけど、当人にとっては世界が終わっちゃうんじゃないか、この先どうやって生きていけるのか、もう言い表せない苦しみだと思うんですよ。

もう、失恋の前と後で世界が変わっちゃうというか。

真っ暗に塗りつぶされた音のない世界がその絶望感を見事に表していると思います。

 

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5位 西洋骨董洋菓子店 小野のモノローグ

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西洋骨董洋菓子店3巻より

 

これは別に悲しかったり、苦しかったりするシーンじゃないのかもしれませんが。

小野さんは仕事も安定してるし、恋愛にも不自由してないし、アンティークでけっこう楽しげにやってると思うんですけども。

だけど、「もう思い出せない」この一言で彼が今までれだけのことを耐えて生きてきたのか、その中でどれだけのものを失ってきたのか、傷ついてきたのか。そういったところを事細かに描写されなくても、読者に想像させるすごい一言だと思う。

失恋ショコラティエのシーンはエネルギーを感じる苦しみのシーンですが、西洋骨董洋菓子店のこのシーンは苦しむエネルギーすらもう失った静かな悲しさを感じます。 

 

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4位 俎上の鯉は二度跳ねる 恭一と今ヶ瀬の別れのシーン

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俎上の鯉は二度跳ねるより

 

またしても水城作品。

これシーンはセリフの一言一言が抜群だと思う。

今ヶ瀬の一言一言が、どれだけ彼が恭一を好きだったか、どれだけ彼が恭一をみてきたか、一言も好きだという言葉を使わなくてもにじみ出ている。(この後使うけど)

失恋ショコラティエの失恋シーンは音のない情景描写なのに対して、こちらは会話の一言一言で魅せてくれます。

描いているテーマのハートをズバッと射抜くセンスは2017年の日本において宇多田ヒカル先生と水城せとな先生がツートップなのではと勝手に思っています。 

この後に控えるたまきとの別れのシーンも素晴らしいです。

 

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3位 オルフェウスの窓 ヴェーラの亡命シーン

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文庫版オルフェウスの窓9巻より

 

ユスーポフ侯との別れのシーンもいいんですけど、ここが一番好き。

激動のロシアで家を守り、家族を守り、兄を支えて生きてきたヴェーラ。ユスーポフ侯にとって一番の理解者は彼女だったと思います。

兄との別れにも取り乱すこともなく、ぐでんぐでんになってしまったユリウスをつれてヴェーラは亡命します。

もう二度と戻ることはできない自分の生まれ育った家、もう二度と会うことのできない兄。

1人静かにむせび泣く彼女の姿と遠ざかっていく屋敷が彼女の深い悲しみや苦しみを見事に描写していると思います。

この物語が好きすぎて去年ロシアに行ってきました。

 

オルフェウスの窓 1 (集英社文庫―コミック版)

池田 理代子 集英社 1995-07-18
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2位 潔く柔く 少女漫画を読んでカンナが涙するシーン

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潔く柔く11巻より

 

ストレスから難聴になったカンナが少女漫画を読んで涙するシーン。

これ、すっごくよくわかる…。

生きてることが辛いくらい苦しい時って、なんかこういうものに憧れるんですよね。

自由に楽しく思うままに生きている漫画の登場人物が心底うらやましくなったり。

私、昔、絶望的な気持ちになってた頃、ワンピース読んでみんなが船の上でごちそう食べてるシーンで号泣したことがあります。

ワンピースは泣かせにきてる漫画だけど、そこじゃないだろという。

カンナは辛いとか苦しいとか全然言わないのに、この「いいなあ…」だけで彼女の苦しみが伝わってきて、こっちまで息が止まりそうになる。

すごい描写だなと思います。 

 

潔く柔く 1 (マーガレットコミックス)

いくえみ 綾 集英社 2004-11-25
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1位 orange 翔の自殺シーン 

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orange5巻より

 

このランキングを書こうと思ったきっかけがこのシーンです。

最後の「全部どうでもいいか」の衝撃がすごかった。

浮かんでは消え、浮かんでは消えするいろんな思い、悩み、苦しみ。

いいことも悪いことも思い浮かぶのに、でも、あまりにも苦しみすぎてもう悩むだけの力も残されていない翔の心情が本当に見事に描写されていると思う。

「明日はいい事があったのかな」と思うのに、もう明日を待つだけの気力も未来に期待するだけの気力も残っていない。

力尽きて息絶えていく彼の悲痛さに胸が苦しくなります。

その分、パラレル世界で違う道を選んでくれた時は逆の意味で胸が苦しくなりましたが…。

 

orange(1) (アクションコミックス)

高野 苺 双葉社 2013-12-25
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まとめ

今回は静かに強くってとこを重視したので、慟哭!とか号泣!みたいなシーンは入れませんでした。今後そういうのも書きたい。あと、語り合いたいのでこんな素晴らしいシーンがあるよ!って方いらっしゃったらぜひ教えてください。

 

慟哭シーンランキングでは田村由美作品は外せない。

(ただし慟哭するのは自分)