金の国水の国 岩本ナオ(著) 感想

 『このマンガがすごい!2017』オンナ編1位ということで、購入して読んでみました。

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結論から言うと買ってよかったな~と思わせる漫画でした。

簡単なあらすじとしては敵対しあう二国が友好関係を結ぶために、それぞれの国の娘と若者を結婚させると決めたものの、それぞれの国の思惑からうまくいかず、A国王女のサーラとB国の図書館長の息子ナランヤバルは夫婦のふりをすることになります。

その過程で二人はA国の王宮内の派閥争いや国内問題に巻き込まれていくという物語です。

 

ヒロインのサーラは決して美人じゃないし、ヒーローのナランヤバルも決してかっこよくはない。

けれども、サーラは心優しく謙虚でナランヤバルが馬鹿にされたときには毅然と立ち向かう強さがあります。

ナランヤバルは頭がきれてサーラを守るために(サーラのためだけじゃないけど)A国の問題の解決に乗り出す優しさと強さがある。

お互いのそういった良さをよく理解して思いあう二人に心洗われます。

 

特にサーラがB国の族長と酒の飲み比べをしたシーンはよかったですね。

A国からB国に嫁いだ娘はA国一の美人とのふれこみの中、けして容貌的には美人とはいえないサーラはB国族長はじめ人々に馬鹿にされます。

サーラ自身、自分が美人とは言えないとわかっていて、自分が出ていけば馬鹿にされるであろうこともわかっている。

それでもナランヤバルのために妻のふりをする。

そして、ナランヤバルのために族長の挑戦を受けて立つ。

見事勝ったものの、その後、ひっそりと自分のことをみっともないと言って泣いている姿には胸を打たれました。

容貌に自信のない若い女の子が見世物にされるとわかっている場に出ていかなきゃならないことがどれだけつらいことか。

どれだけ勇気のいることか。

このシーン以外でもナランヤバルといることで普段の自分がしないことに挑んだり、それによって自分が引け目に感じていたことを乗り越えたり成長していくシーンに人と人が関わっていく意味を考えさせられました。

 

そしてなんといっても美しい背景の景色!

A国は作者の方が西アジアをイメージしたと言ってましたが、町並みや宮殿が美しすぎる!

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私はイスタンブールが非常に好きなんですが、スルタンアフメットのあたりを彷彿とさせるような宮殿ですよね。

最後の王宮チェイスのあたりでは、イスタンブールの町の空をかけているような気持ちになりました。

最高です。

 

あと、左大臣様も見つけられないと嘆いていたものが最後見つかった模様でそこもよかったです。

 

なんだか一本の美しい映画を見たような気分になりました。

 


 サーラの体形がリアルに太い。