歴史物の傑作!綿密に作りこまれた世界観にどっぷり浸れる【天空の玉座】 レビュー

昨日、7巻発売でしたね。

7巻はお兄さんの悪さフルスロットルで魅力全開でした。

天空の玉座、本当に最高に面白いです。

 

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あらすじ

舞台は中国の架空の王朝です。

主人公 珊瑚は名門 姫家の姫。

生まれてすぐ政敵に家を滅ぼされてしまいますが、幼い珊瑚だけは兄の計らいで逃がされ、庶民として育ちます。
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天空の玉座 1巻より

貧しいながらも幸せに育った珊瑚でしたが、ある日、兄が彼女を迎えに来ます。

姫家は全員処刑されたはずでしたが、兄 蓬莱だけは宦官となるかわりに死刑を免じられていたのです。
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天空の玉座 1巻より

宮廷は華やかで最初は夢見心地の珊瑚。

でも実は皇帝は傀儡、姫家を滅ぼした皇太后 娘娘が牛耳る熾烈な権力闘争の場。

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天空の玉座 3巻より

珊瑚もその争いに巻き込まれ、様々なものを得て、そして失い、戦う道を選ぶ…というお話です。 

レビュー

これはもう本当におもしろい、おもしろいですよ!

✔  怒涛のストーリー展開

架空の王朝の物語ですが、中国の歴代王朝をモデルにお話が作られているようです。

宮廷を牛耳る娘娘と傀儡の皇帝という基本的な設定はおそらく清末の西太后と光緒帝がモデルで皇帝のクーデター未遂は戊戌の政変がベース(たぶん)。

序盤、皇帝の病已、妃の知花、珊瑚の仲良し組はキャッキャウフフとしていてかわいらしいし、蓬莱もお気楽に見せててコミカル。でも、さりげなく人がバンバン死にます。 

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天空の玉座 2巻より

策略を張り巡らせ、一歩踏み外せば待っているのは死。

その緊張感の上で物語が進んでいきます。f:id:anastasia1997:20170117233508j:image

 天空の玉座 3巻より


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天空の玉座 4巻より

 

4~5巻のクーデター編は息もつかせぬ展開で、物語に圧倒されます。

特に皇帝の侍従 史佐明とお兄さんの対決は迫力です。 
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天空の玉座 5巻より

✔  華やかな世界で苦悩するキャラクターたち

娘娘の支配の中、キャラクターたちは葛藤を抱えて生きています。

宦官組

お兄さんや李崑崙など宦官組はちょっと想像つかないぐらいの壮絶な人生ですよね。
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天空の玉座 5巻より

強制的に自分を変えられて、その日より前にはもう絶対に戻れない。

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天空の玉座 2巻より


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天空の玉座 6巻より


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天空の玉座 6巻より

他の宦官のみなさんも、結構屈託なくていいところもありそうな感じですが(悪いこともいっぱいしてるが)、みんななぜ宦官になったのだろう。

どの人も背景は険しそう。

一方で、皇帝派の宦官 史佐明は牢にあっても宦官になって良かったと言っています。

苦しみもあった一方で大事な人に出会えて喜びもあった人生だったからです。

逆を言えば、蓬莱や崑崙は華やかな世界に居ても満たされず、宦官として生きてきた人生を肯定しきれずにいるんだと思います。

蓬莱や崑崙の修業時代の話はまだ描かれていませんが、今までどんな人生を経てきて、これからどうやって生きていくのか。

今後物語の中で描いてほしいです。

てか、このお話はフィクションだけど、実際に中国の歴代王朝には多くの宦官がいたわけですよね。

どんだけ壮絶な場所だったんだ、宮廷…

 

葉麗卿

娘娘の姪であるがゆえに、妃にならざるを得なかった麗卿。

本当は蓬莱に憧れているし、身なりなんかどうでもよくて小説が好きなちょっとオタクっぽい女の子。

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天空の玉座 3巻より

宦官組のようなショッキングな出来事はないにせよ、娘娘の駒として生きることを強制され、自分の大事なものを捨てながら苦しみながら生きています。

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天空の玉座 3巻より

自分の書いた小説を蓬莱に読まれ、笑われてしまったシーンは辛かった。

自分が娘娘の駒でしかないこと、お飾りの皇帝のお飾りの皇后であること、頭がいいだけに、客観的に状況をみつめて諦めてしまっている姿は悲しいです。

彼女の悲しみについては、共感できます。

(宦官組はやばすぎて共感できるレベルではない)

 

他にも官僚の譚嗣堂や珊瑚に使える女官長夫妻、乞丐など、力の弱い人たちもまた悲哀を感じさせます。 

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天空の玉座 4巻より

✔  物語世界にトリップしてしまう壮麗な背景・華麗なファッション

映画のハリーポッター観てると、イギリス行きたいな~って気持ちになりますが、天空の玉座も読んでると、この世界に行ってみたいって気持ちにさせられます。

 

なんという壮麗な世界…
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天空の玉座 7巻より

 

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天空の玉座 1巻より

娘娘やお兄さん、珊瑚のファッションもすてき。
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天空の玉座 3巻より


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天空の玉座 3巻より


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天空の玉座 3巻より

お部屋や小物もかわいいです。
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 天空の玉座 7巻より

まとめ

もう本当に没頭して読んでしまいます。

今年のマンガ大賞とこの漫画がすごいの女編1位は天空の玉座にしてください。

それくらい私は好きです。

 

来俊臣には影を感じない。